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ホルベイン専門家用顔料とその素材


各種絵具調整法

フレスコ絵具
顔料を小皿に出し、水を滴下し練り合わせる。
有機顔料の場合は、エチルアルコールで湿らせ練ってから水で練る。
この水練りは、制作当日ではなく前日以前から水に馴染ませておくのが良い。
卵テンペラ絵具

顔料を小皿に出し、水を滴下し良く練って卵メディウムを加え練る。
有機顔料はエチルアルコールで湿らせてから練り、水を加えて練る。その後で卵メディウムを加え練る。
顔料の水練りはフレスコと同様前日以前に行なうのが良い。

■卵メディウムのつくり方

処方1

卵黄 1容積
食酢 小匙1~2杯(または防腐剤2滴)
  • 卵黄を取出しビンに入れ、食酢を加え軽く振ってかき混ぜる。
  • イコンなどの金地テンペラ画に多く使用される。
  • 卵黄メディウムとも呼ばれ顔料の色が生きる。
  • 画面は艶のない軽快な色彩となる。
  • 食酢の添加は防腐剤としての効用。

備考:卵黄の白い紐カラザは除去しておく。
保存は冷蔵庫。

 

処方2

卵黄+卵白 1容積
ダンマルワニス 1/2
サンシックンド リンシード オイル 1/2
防腐剤 4滴
  • 卵黄をビンに入れサンシックンドリンシードオイルとダンマルワニスを注いで蓋をし強く振る。
  • これに予め強く攪拌し放置しておいた卵白の下澄み液を入れて再度強く振り攪拌しておく。油とワニスの割合は任意に変更できる。
  • 使用の際、等量~倍量の水を注ぐことができる。このメディウムによる絵具は艶のない明るい画面になる。油絵具と併用でき混合技法のテンペラメディウムとして使用される。

備考:保存は冷蔵庫

 

処方3
(a)卵黄 85g(4~5個)
(b)サンシックンドリンシードオイル 250ml
(c)膠液(膠10g+水100ml) 550g
(d)氷酢酸 44g(全体の3%)
※または防腐剤5g(防腐剤容器の半分)
(e)小麦粉(薄力粉)(粉20g+水100ml) 600g
※加熱して糊状にしておく

  • (a)に(b)を滴下しながら一定方向にかき混ぜエマルションをつくる。
  • これに(c)を加え、ハンドミキサーでかき混ぜ乳液状とし(d)を入れる。
  • さらに(e)を入れてハンドミキサーで攪拌し温かいうちにガーゼで漉す。
  • 冷却後、広口ビンに入れビニールテープで目張りし冷蔵庫に保管する。
    このメディウムは練り込みテンペラメディウムと呼ばれ、粉末顔料と直接に混合し絵具化する。

備考:絵具はラップに包んで保存する。

技法としてはミックステンペラに使用され、大きな作品をかなりの速さで描きあげることができる。パステル調の肌になる。

水彩絵具
  • 顔料を小皿に取り水彩メディウムを滴下して混合し、後に練り板・練り棒で練り合わせる。
    乾燥が早いので手早く練るのがポイント。
    有機顔料はエチルアルコールで湿らせておくと分散が良く発色がよい。
  • 練り上げた絵具はチューブに詰めるかラップに包む。
    透明水彩絵具であればパレットの仕切りに入れて乾燥させれば良い。

■水彩メディウムのつくり方

処方

【透明水彩絵具用メディウム処方】

アラビアゴム 30g
60
グリセリン 10
防腐剤 5滴

【不透明水彩絵具用メディウム処方】

アラビアゴム 10g
85
グリセリン 5
防腐剤 5滴

  • アラビアゴムを計量し、そこに微温湯を加えつつ攪拌して糊状とする。
  • 溶解後はグリセリンと防腐剤を所定量添加しビンに入れて保存する。

備考:急がない場合は、アラビアゴムと水を軽く混合し、ラップをして一晩放置すると溶解する。

アクリル絵具
  • 顔料を練り板上に出し水を滴下し練り棒で練りペースト化する。有機顔料のペースト化には水以外にエチルアルコールを加えると分散が良く、良い発色となる。
  • このペーストにアクリルメディウムを加えて攪拌混合し絵具とする。

備考:アクリルメディウム混合時は練り棒は使用しない。乾燥皮膜が絵具に入って使用しにくいものとなる。代わりにパレットナイフで練り合わせる。

■アクリルメディウムの処方

一般的なアクリル絵具には、アクリル画用液のジェルメディウムを使用する。
不透明アクリル絵具には、アクリル画用液のグロスメディウムを水で二倍に希釈したものを使用する。

パステル
  • 顔料と体質顔料をパレット上に取り、良く攪拌してからパステルメディウムを滴下してパレットナイフでよく練り合わせる。
  • 棒状にまとまったら紙の上に移しさらに転がして余分な水分を抜く。
  • 日陰でゆっくり乾燥させる。

備考:体質顔料にはムードン、胡粉などを使用する。
明度の調整は体質顔料と白色顔料(チタンやジンク)で行なう。

■パステルメディウムのつくり方

処方

<ソフトパステルメディウム処方>

小麦粉(薄カ粉) 2.5g
97.5
防腐剤 5滴
  • ビーカーに小麦粉と水を入れ、良くかき混ぜながら小さい火で糊を煮る。粘りがあるようであれば水で薄めメディウムとする。
  • 腐敗防止のため糊ができたら防腐剤を必ず添加する。

備考:ビンに入れ冷蔵庫で保存する。

油絵具
  • 顔料をステンレスボールに出し、油のメディウムを添加して良く攪拌する。
  • 状態としては大きなボール状のまとまりにする。
  • これを練り板上に出し練り棒で8の字を描くようにねり合わせる。
  • 練りが終了したらチューブあるいはラッブに包んで保管する。

備考:手練りの絵具は保存安定性が悪いので早めに使用する。

■油絵具メディウムのつくり方

一般的処方
リンシードオイル 83g
スタンドリンシードオイル 10
ダンマルガム 3
蜜蝋 3
シッカチフクルトレ 1
  • ビーカーに各材料を計量しコンロで加熱する。
  • ダンマルガム、蜜蝋が溶解したらコンロよりおろしガーゼで漉す。
  • これをガラスビンに入れ保存する。

備考:ホワイトを練る場合は、リンシードオイルをポピーオイルに変更。
直火の作業時は火災と火傷に細心の注意を払うこと。

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